「死なないよ。」
凜とした彼女の声が静かに伝わる。
…彼女に昨日言われた言葉。
嘘だって何回も思ったし、何かのトリックがあるのかと思ってた。
口に出したら、誰かにバカにされてしまいそう。
だから、今日ちゃんと嘘だって断言してもらおうと思っていたのに。
「…う、そでしょ」
「残念だけど嘘じゃないよ、でも訂正。死なないんじゃない。死ねないの。」
意味が分からない。謎しかない彼女だけど、余計に。
澄んだ彼女の声と、揺るがない瞳が彼女の言っていることが真実だと訴えてくる。
だけど、そんなのどうやって受け止めろって言うんだ。
トリックや嘘だと思っていたのが真実だって言われて、素直に信じられるほど、
僕だって単純なわけじゃない。


