今夜、君に月をあげる。







僕は、それ以上彼女の泣き顔を見ないように満天の星に目を向けた。




…彼女がバカだなんて思わない。



少しの間だとしても元気でいたい、って思うのは自然のことだと思うし。



だけど、…だけど。



「…思うよ。」



「…うん。」



「バカだなぁ…って、思ってるよ…。」




泣きはしなかった。




だけど、そう思われるくらい僕の声は、震えていた。




まだこの先も生きる可能性があるなら、そこに賭けてほしかった。




決して死ねない彼女じゃなくて、明日死ぬかもしれないけど生きている彼女でいてほしかった。





まだ、行きたいところがある。



まだ、見せたいものがある。





それは、1ヶ月なんかじゃ、全然足りないんだよ。