「すずくんって本当優しいよねっ、あったかい…、ありがとうっ。」
美人すぎる彼女が子供みたいにくしゃくしゃに笑う。
それを見るだけでさっきまで背負っていたリュックの感覚が消える気がした。
ちょっと大荷物になっちゃったけど、…持ってきて良かった。
ほっとしたのもつかの間、沙月が興味津々の声をあげる。
「ねえ、すずくん!あっちに何か売ってるよ!」
「何かって?」
「んー?スープとか!チュロスもある〜〜っ!!」
沙月が喜びの声をあげるようにはしゃぐから、笑い声を出してしまう。
まあ、まだプログラムが始まるまでに40分くらいあるからいっか。
「行ってみる?」
「行くー!!!」
元気よく即答した彼女にまた笑って、2人して立ち上がる。
ウキウキの沙月につられて、僕まで何を買おうかなんて考えてしまう。
相変わらず、僕は沙月に影響されてばかりだ。


