「なぁ。」
「なに?」
「なんかいいことでもあった?」
松坂の発言に驚いて横を向く。
金曜日限定のオムライスが危うく潰れるところだった。
…松坂と一緒に学食に来ると、毎回僕の食事が危機に襲われるのはなんでなの。
「…なんで、そう思う?」
「いや?なんか一昨日はすげえ暗かったし、どんよりって感じだったけど、今はなんかこう…明るい?つうかなんていうかまあそんな雰囲気だからよ。」
「ちょっとよくわからない。」
微妙な物言いに首を傾げると、松坂は不服そうな顔を見せる。
え、なに僕が悪いの?雰囲気的に?
「まあ、とりあえずなんかいいことでもあったのかよ。明るくなったのは俺としては嬉しいけど。」
「うーん、別にいいことではないけど…、暗くいる必要もないかなって思っただけ。」