今夜、君に月をあげる。







僕は一応姉でマシンガントークには慣れているし。




そう思って美智子さんに相槌を打っていると、ハッとしたように急に沙月の方へと振り返った。




「そうだ、沙月ちゃん!あまりにも元気そうだったからついついたくさん話しちゃったけど、体の方は大丈夫なの?!」



「あ、おかげさまで大丈夫です。……えへへ、…見ての通り元気です。」




「そう…、それは本当に良かったわ。沙月ちゃんのお母さんから元気になったって聞いたときは安心したなぁ。」




しみじみと言う美智子さんの言葉に、考えを巡らせる。



そういえば前に喘息で入院していたって言っていたから、そのことかな。



沙月はかなり前だって言っていたけれど、それぐらい久しぶりに会ったのかも。





「ほんっと、20歳まで生きられない、なんてお医者さんも脅しが過ぎるわよねえ。」




…え?




ついさっき考えていたことが一瞬にして西尾さんの言葉で吹き飛ぶ。




…『20歳まで生きられない』?




…喘息ってそんなに重かったの?




段々大人になるにつれて無くなっていく人もいるとは聞いたけれど、そんなに重い喘息がここまで改善するか?





沙月へ混乱した視線を送れば、彼女もその言葉に体を固まらせていた。




……沙月も戸惑ってる。混乱している。




その表情で、気付いてしまった。




…彼女は、何か隠している。