「え、美智子(ミチコ)さん!?」
「そうよ、久しぶりね!まぁ〜、お母さんに似て、すっかり美人さんになったわねぇ。」
沙月が名前を挙げると、嬉しそうに笑って軽く腕に手を添える。
どうやらさっき僕が推測した通り、沙月の知り合いみたいだ。
「あ、えっと、すずくん。この人は私の父方のはとこのお母さんなの。」
「…えっと、初めまして、鈴木千里です。」
「初めまして、西尾美智子です。ふふ、沙月ちゃんとは名字が違うの。それよりも、あなたかっこいいわねぇ、沙月ちゃんの彼氏さん?」
「あ、いや、そういうことでは…。」
「んもう、恥ずかしがらなくていいのにっ。いいなぁ〜、高校生ってやっぱり若いなぁ。」
僕の言葉を遮って話してくる西尾さんに、あることを察する。
多分、僕の姉と同じようにマシンガントークを得意とする人だ…。
チラッと沙月を見ると、手を合わせて『ごめん…。』と言っているのが見えた。
大丈夫、という意味で微笑み返せば彼女も安堵の表情を浮かべる。


