地味にショックを受けていると、彼女がクスッと笑う。
「なんか小さい頃から、すずくんはすずくんって感じだねっ。」
「…そういう沙月はどんな子だったの?」
「うーん、今とは逆で大人びてたかも。何かに騒いだりってこともしなかったんだって。」
前をまっすぐ見ていた彼女の答えに少し驚く。
だってこんなにも無邪気にはしゃぐのだから、てっきりもっと天真爛漫な感じかと思っていた。
「あはっ、意外って顔してる?でもその反動で今こうなったのかも。あれ、私って精神年齢逆転してる?」
そう言って、はて、と顔を右に傾けるから、思わず笑ってしまう。
僕もさっき小さい時の方が自分は平凡じゃなかったかもって思っていたところだったから、なんだかリンクしているようで。
でも、そのことを知らない沙月はまた拗ねる。
「もうっ、また子供だとでも思ったんでしょ!いいもん、どうせ子供だもんっ。」
「ふは、違うって。なんか、さっき考えてたことと沙月のセリフが似てたから面白かっただけ。」
僕がそう答えると、彼女は満足したような顔を見せた。
…確かに子供みたいに素直なところもあるけれど、僕はそれがすごく沙月の良いところだと思うんだ。


