「…沙月、」
手をほっぺたに当てていると、すずくんに呼びかけられて顔を上げる。
だけど、その次には「後ろを向いて」と言われてしまった。
…なんで、後ろ?
不思議に思いながらすずくんに背中を向ける。
「すずくんー、どうして後ろ…」
私の疑問を遮るように、目の前をすずくんの両手が通った。
びっくりして途中で言葉を止めると、首元にほんのわずかな重みを感じる。
髪の毛を梳かすようにゆっくり動かされると、首にひんやりとした感触も伝わってきた。
……な、なに?混乱しすぎて全然わかんない…。
「はい、もういいよ。」
すずくんの声で、いつの間にか硬直していた体を動かす。
視線を違和感のあった首へ送ると、小さな輝きが目に入った。


