「まあ!とりあえずまだ空も明るいし後ででいいだろ歌うぜ〜!!」
「僕の携帯の安否は。」
「知るか!」
…横暴だ。
不満そうな顔をした僕に気づいていないのか専属のリモコンをいじる松坂。
慣れた手つきでピッピッと音を鳴らすと、テレビの画面が変わって今流行りのハイテンションな曲がかかる。
おまけにミラーボールまで回る始末。
「うぇーーーーーい!盛り上がってんのー!?」
「残念ながら全く。」
僕にそのノリを求めるな、携帯がないと気づいた直後に。
マイクを手渡してきた松坂に微笑む。
歌えと?
携帯がない僕にこのハイテンションを歌えと??