今夜、君に月をあげる。







「…僕らも、帰ろっか。」



「そうだね、今日は楽しかったけど結構疲れたし。」




ヘヘッと肩をすくめた彼女から、窓へと顔を向けた。



昼間だから明るいとはいえ、今日は1日曇りかな。




「…ちゃんと満月見えるかな。」



「満月、って今週の土曜日か。」



「うん、そう…。晴れてくれたらいいけどなぁ。」




そう言って、眩しそうに目を細めた。



その姿に儚さが漂って、綺麗な君が余計に麗しく見える。




…満月は、土曜日。



学校がない休みの日だ。





「沙月、」



「ん?」



「土曜日、僕と遊びに行く?」