今夜、君に月をあげる。








「10月22日だよ、もし予定が合ったらでいいからねっ。」




微笑んだ雪花さんに、うんと頷く。



思いっきりワクワクが溢れている松坂を横目で見ながら、ふと沙月が視界に入って首をかしげる。




僕には斜めから見た顔しか見えないけれど、固まっているようにも見えた。




…さっきまで騒いでたのに、どうしていきなり静かに?




「…ごめん、その日用事入ってたぁ………。」




ああ、そういうことか。




哀しそうに眉尻を下げて静かに笑った沙月に、納得した。




折角行けると思ってたのに、用事が入っていたみたいだ。





「そっかぁ〜…、残念。じゃあまたの機会にねっ。」




「うん、練習頑張ってね。」




ひらひらと手を振った沙月に続いて、僕も小さく手を挙げると、雪花さん松坂は教室を出ていった。