クーデレ君と微妙な関係

「横にいたおっさんが、悲鳴あげ始めたんだよ。」


…話が掴めない。


「したらさ、姉ちゃんが『いい加減にしやがれ、このエロオヤジ』ってぶちギレてんの。危うくおっさんの指折るとこだった。いやー、あん時は腹抱えて笑ったね」


あぁ、そういうことか。


「パット見、気の弱そうな女の子って感じだもんな」


気持ち良さそうに眠っている十波に、目をやる。


「あのおっさんもいい獲物だと思ったんだろな……」


ちゃんとおれが気づけてやれれば良かったんだけど、と続ける。


いつもそうだ。


強気で、意地張って、そのくせ可愛い。


「あ、おれ下おりる。待ってろよな。あと何もすんなよ」


「分かってるっつの」


そうして部屋に残される。


「ほんと、そのうち我慢出来なくなりそう……」


手をベッドに置くと、きゅっと握られた。


この小さな手に、いつもオレは惑わされてるんだな。