クーデレ君と微妙な関係

「何、またお前?」


少し高い、まだ声変わりを完璧に終えていない声が、階段を上り終えた私たちを待っていた。


と、言っても私は背負われてるだけなんだけど。


「お、理玖。十波の部屋ってどこ」


「姉ちゃんの部屋?そこだけど」


指差して、そのままドアを開けた。


「この、参考書がアホみたいに散らばっている部屋で間違いないでしょうか?」


ここぞとばかりに人をからかう。


「アンタさいてー」


小さい声しか出ない。


何もそんな風に言う必要ないじゃん。


「おれの部屋でよかったらこっち。姉ちゃん重いだろ?」


「別に、軽いよこいつ」


「かっけぇな、王子様!」


理玖の部屋のベッドにそっと寝かされる。


「お前はもう寝てろ」


ありがとう、と言おうとしたら、目を大きな手で塞がれてしまった。