クーデレ君と微妙な関係

「ちょっと、話いいかな?」


唐突に声をかけられ、肩が飛び跳ねる。


派手な女の子に呼ばれたのではない。


むしろ、そっちの方が良かった。


「な、何…」


放課後になると、教室には謎の静けさが漂う。


「深刻な話は…私苦手なので、あ、でも別にそうと決まったわけでも……」


あぁ、何を言っているんだ。


沈黙に耐えられずに意味不明なことを口走ってしまった。


新ちゃんを見上げてみると、相変わらずの冷たい表情。


「で、話って何?」


深呼吸をして気持ちを落ち着ける。


「ふっ…バカじゃねぇの」


いきなりそう吐き捨てて、私を壁に押し付けた。