クーデレ君と微妙な関係

「十波…弱っ。勝手に動くなって」


「うっさいなー」


新ちゃんに手を持ってもらっていながら、敵に負けそうになるこの私の弱さ。


どれだけ粘っても勝てる気がしない。


「ねぇ、これいつ終わるの?」


「負けるか勝つかしたら終わる。」


そんな事分かってるよ。


「途中でセーブはあんまりしたくねぇんだよな」


「これ途中だったよ?」


「昨日寝落ちしたんだと思う」


会話しながらも、ゲームの音はピコピコと鳴り続けている。


「あ、やっと終わった。」


画面いっぱいに出てくる【クリア】の文字。


「やったー」


「何でそんなに棒読みなんだよ」


「疲れたぁ…」


慣れないゲームをしたっていうのと…、あと何だろう?


「疲れたら眠くなってきた…」


「子供かよ。」


新ちゃんの体温が、冷えた体に優しい。



気づいたら、意識は飛んでいた。