「誰もが幸せになれるわけないって、そーゆーことか?」
「やっと大人になったね、理玖くん」
「うるせー黙れ」
ガチャリと扉が開く。
「ねぇねぇ新ちゃん!お腹に赤ちゃんいたよ!」
「は!?なんで俺に声かけてくれなかったんだよ!」
「いやー買い物のついでに行ってきたからさ。でもよかった…って理玖泣いてんの?そんなに赤ちゃん嬉しかったの?」
お前がアイツと別れて、俺に泣きついてきてももう拾ってやれねぇよ?
「よかったじゃん、でも姉ちゃんがお母さんとか大丈夫なわけ?」
お願いだから幸せになって。
「えー、私的には新ちゃんの方が心配だなー」
お前がずっと幸せでいるっていうんなら、
「お前ら二人とも心配だっつの」
俺も安心して、前に進めるから――。