ガリ、とアイスを噛む音が異様に大きく聞こえる。


「新也、綺麗な唇してんね」

「なんだよいきなり、気持ち悪いなぁ…」


その唇で姉ちゃんにキスとかしてんだろ。

いいよ、わかってるから。


「まぁ、1回遊びに行ってみるわ」


招待状には『また遊びに来てね』とのメッセージと、ご丁寧に現在の住所まで書いてあった。


「旦那いるんじゃないの、奪いにでもいくわけ?」

「さすがにそんなことしねーよ。俺だっていい大人だ」


あれが奪えるものなら…とうの昔に奪ってるよ。