七ちゃんが私のパフェからアイスを奪う。私も負けじと七ちゃんのバナナパフェからバナナを奪ってやった。
「そういう七ちゃんこそ…紅真くんと何にもしてないんでしょ?人の言えなくない?」
「あ…っあたしはいいの!それに!毎日紅真と電話してるし!声は聞いてる!」
「電話の声って本人の声じゃないらしいよ。機械がその人に似た声のパターンを選んでるんだって」
あえてムードをぶち壊す発言をしてみる。
ええい、さっきバカにされたお返しだ。
でも…私だって…飢えてるわけじゃないけど、くっつきたいなぁとかは思うし、人並みに嫉妬もするし…うまくいかない。
「それに!あたしは今度の土曜に紅真の家でおうちデートしよって誘われたもん!」
七ちゃんが顔を真っ赤にして言った。
おうち…デート?
デートって普通どっかに出かけるものじゃないの?
それじゃあデートって言えなくない?