クーデレ君と微妙な関係

「新ちゃんー耳赤いよー」


ニヤリと笑う十波が、鬼の首を取ったような顔で手をメガホンにして言った。


「うるせぇな。早く帰れよ…」


「全然ムダじゃなかったね!私のしょぼんとした顔」


「誰もお前が原因とは言ってないだろ?自意識過剰も大概にしな」


「私以外に誰がいんのよ!早く認めちゃいなよー!」


最近、それが冗談に思えなくなってきて困ってんだよ…。


「もういいだろ。本屋は今度行くから」


オレだって行きたかったよ、お前と本屋。


「えへへーありがと。絶対連れてってよね!」


十波が家に入ったのを完全に見届け、背を向けて歩き出したところでどこからか視線を感じた。


振り返っても誰もいない。



「気のせい…か?」