クーデレ君と微妙な関係

聞こえ…ちゃったかな?


聞いてほしいから言ったんだけど、いざとなると恥ずかしい。


「なんか言ったか?」


一人で顔を朱に染める私に首を傾げる新ちゃんが、ザブザブと私の方へ近づいてくる。


「なっ…なんにもないよ!独り言だから」


「ふーん、まぁいいけど。それより、七草がお前のこと呼んでるぞ」


細い、男らしい指につられて頭を動かすと砂浜で友人が大きく手を振っていた。


「あ、行かなきゃ」


口の動きを見ていると、『お城つくろ』と言っているようだった。


くるりと体を反転させると、後ろから新ちゃんの顔が耳元に近づいてきて、


「さっきの言葉、聞かなかったことにしといてやるから。」