クーデレ君と微妙な関係

「なに、どうかした?」


おおよその見当は付くけれどあえて訊く。


「…ばぁか」


一瞬ドキッとした。


十波がゆっくりと口角を上げたその仕草が、あまりにも大人っぽくて。


「十波のくせに生意気なんだよ…」


十波の額にペチンとデコピンを放つ。


「だから…新ちゃんのデコピン痛いって…。
もうちょっと加減してやってよ…」


「デコピンをやめて、じゃないんだ?
十波ってもしかしてドMだっりするの?」


「誰がいつそんなこと言いましたぁ!?」


その後も何の取り留めもない話をして、笑って。


「ありがと新ちゃん。また送ってもらっちゃった」


「別にいいよ。夜更かししないでちゃんと寝るんだぞ」


「おとーさんかよ。」


今日は、何もしないでおこう。


辺りも暗くなってきて、もうお互いの顔がよく見えない。


そのまま背中を向けて帰ろうとしたとき、腕を掴まれた。


「ねぇ、キス……、してくれないの?」