クーデレ君と微妙な関係

「いや、マジで冗談キツイって…」 


「冗談じゃないですよ。ホントに、オレ今彼女いないんで」


「秘密にしておきたいとかだったら何も言わねぇけど、ほんとか?」


先輩からボールが跳んでくる。

質問への返事をしないかわりに少し強めにボールを返した。


でも、そんな後輩の惨めな足掻きを先輩は認めてくれなかった。

やっぱ答えなきゃだめか…。



何て言ったら伝わるかな、この感情。



「別に付き合うとか、そういうのいらなくないですか?
関係だって今までと大きく変わることなんてないですし」


違う…。


もっと、こう…言葉にできない何かなんだけど。


「お前、その女の子のことは好きなんだよな?」


「……多分、そうです」


そろそろ誤魔化しもきかなくなってきた。


最近、アイツを見る度に自分の中で何かが蠢くのを感じる。


ぎゅっと胸が締め付けられるときもあれば、心の底が温かくなってとてつもない幸せを感じるときもある。



多分、これが『好き』っていうことなんだろう。