大会本番。
昨日のリハーサルで一箇所失敗したところが不安になり緊張で手が震える。
自分に効果があるか分からない暗示をかけ続けている始末だ。
大丈夫、大丈夫。
「おい、心の声漏れてんぞ」
鼻がぎゅっとつねられた。
「ふぐッ…」
「なに1人で面白えことやってんだよ」
衣装(といっても制服なんだけども)に身を包んだ新ちゃんが今度は私の頬をつねった。
「い、いひゃいって!」
「緊張、してんの?」
みんなが慌ただしく最後の準備をしている中、私たちはリラックスタイムをもらった。
「う、うん。ちょっとだけ…」
「ちょっとだけって顔じゃねえけどな」
「小松さーん、九重くーん、スタンバイ」
いよいよ始まるな、と涼しい顔をした新ちゃんにいつの間にか手を握られていた。
コクリと頷くと同時に、
幕が上がった。



