クーデレ君と微妙な関係

はっきり言って、練習は今までみたいに生やさしいものじゃなかった。


一週間で全てを一から仕上げなければならない。


他のクラスからは、無謀だろそんなもん、と何回も言われたけれど誰一人諦めはしなかった。


「私じゃ、ダメかな」


あとりちゃんのセリフ。物語は終盤に差し掛かっている。


たかが学校の演劇大会でやる内容ではないと思うけれど、周囲からの共感は絶大だった。


「俺はコイツがいいんだ」


手を引かれ、ぎゅっと抱きしめられる。


「誰にも渡さないし、絶対手放さないから。
ゴメンな、気持ちに応えられなくて」


「ううん、いいの」


こっちこそ、ありがとう。と皆が笑顔で終わったところで拍手喝采。


「いいよ、期待以上だよ!本番楽しみだね!」


監督の子がボコボコとメガホンを叩いた。