クーデレ君と微妙な関係

「よし、明日から猛練習始めるよっ!」


メガホンを顔の前で持ち、大きな声で叫ぶ監督。


「あと一週間で…どうにかなるのかな?」


ポソリと弱音を吐くと、背中をバシッと叩かれた。


痛い…んだけど。


「主人公、頑張ってね!」


あとりちゃんが弾けるような笑顔で覗き込んでくるけど…


「あとりちゃん…励ますのむしろあっちじゃない?」


壁にもたれかかって、やたらとため息をついている。


「新也くんはどうにかなるっしょ」


それに、と


「あたし、もう邪魔しないし」


意地の悪そうな笑み。


耳元で囁かれて、あとりちゃんの声が頭に流し込まれてる感覚に襲われる。


こういうこと、素でやっちゃう子がモテるんだろうな…。


私は…まぁ当分いっか。