クーデレ君と微妙な関係

今は何時なんだろう。


久々の真っ赤な夕焼けが、私たちに覆いかぶさる。


「みんな、あとりちゃんのこと大事にしてるよ」


「前に付き合ってた彼氏も、その前の彼氏もね、もう冷めちゃったとか言って…あたしのこと捨てたの」


だから、何が言いたいんだよ。


「アンタにはわかんないんでしょ?

 大事だと思ってた人に捨てられる悲しさとか!」


なにを、勝手なこと言ってるんだ。


「わかるよ…その気持ち。痛いほどわかるよ」


思い出したくなかったのに。


蓋をこじ開けられてしまった。


「私だって、あったよ」


あの、見ているだけで幸せな気分になった笑顔。


はやく君の一番になりたいけど、今の関係が壊れるんじゃないかって思って、

怖くて一歩が踏み出せなかった。


それなのに。