クーデレ君と微妙な関係

「あ、おかえり十波」


壁に凭れ掛かって、首だけで振り向いた七ちゃんは、どことなく疲れているように見えた。


「ただいまー。どしたの?」


「アンタがいなかったから、仕事の量が2倍になったの!」


「あはは…ごめんね」


小道具班、何気に仕事多いもんね。


「何か言われた?」


舞台の上では、あとりちゃんが…。


「あれ?」


「どうしたの?」


錯覚かな…。


あとりちゃんのあの笑顔、どこかで見たことあるような気がした。