クーデレ君と微妙な関係

体育館から少し離れたところで、あとりちゃんは足を止めた。


「いやー、結構息詰まるもんだね」


「そうかな?主役大変だもんね」


何の話をするんだろうと考えていたら、いきなり心臓が止まりそうになった。


「ねぇ、十波ちゃんって新也くんのこと、どう思ってるの?」


あとりちゃんの顔に張り付いた、不気味なまでに綺麗な笑顔。


「どうって…何でいきなりそんなこと聞くの?」


「私の質問に答えてからにして欲しいんだけどなー」


あはは、と軽く笑うけど、明らかに心の中では笑っていない。


「別に、普通に友達だと私は思ってるけど」


「へー、それほんと?」


少し大げさに首を傾げて、


「普通の友達と、キスって…するもんなの?」