クーデレ君と微妙な関係

新ちゃんが先に出てるから、と言って私を残していった。


改めて部屋を見てみると、何とも言えない不思議な感じに襲われる。


きちんと整理された机、シンプルなカーテン。


小さい頃のままではないことくらい、分かっていたはずなのに。


「変な感じ…」


悩んでいても仕方がないのに、悩んでしまう。


このままどうなるのか。このままでいいのか。


鞄を持って、そっと階段を下りていく。


「遅えよ。何してたんだ」


「何にも。お互い変わったなって」


「お前もオレも、そんなに変わってねぇよ」


嘘だ。昔は私の事『お前』なんて呼ばなかった。


「ん、帰るぞ」


こんな風に、手を握ることも。


こんな風に、心臓が鳴ることも。


「やっぱり新ちゃん変わったよ」


繋がれた手、こんなにも大きかったかな。