その次の日も、十波は一度もオレと目を合わそうとしなかった。 ふっと気を抜くと、こちらに向けられた十波の笑顔を思い出しそうになる。 「どーした、新也。元気ないぞ」 「うっせ、ほっとけよ」 机に突っ伏したまま、紅真に応じる。 「何かあったか?」 「別に、何とも」 ここで踏み出せないから、いつまでたっても中途半端な関係のままなんだ。 「なぁ、今日十波と何か話したか?」