クーデレ君と微妙な関係

朝のホームルームが始まると、すぐにその説明はあった。


「今日から、この学校で生活する新しい仲間……って、お前らもう知ってるか」


廊下の人だかりのことを言っているのだろう。


「とにかく、あんまり迷惑はかけんなよ!特に男子」


それだけを言って、ホームルームは終わった。


それは他のクラスの所も同じだったようで。


「あとりちゃん、いるかな?」


先生に言われて早々、男子の大群が転校生を囲む。


「何?十波、そんなに転校生が気になるの?」


いつの間にか、横に紅真くんがいた。


「紅真くんが来るなんて珍しいね。別に転校生が気になってるんじゃなくて」


「あ、こっち来る」