「…な…雨音は…な……い……か」

寝てから、どのくらいたっただろうか。
私は、誰かの声によって目が覚めた。
そっと薄目をして、見てみるとそこにいたのは流澄だった。
なにしてんだよ。と言おうと思ったその時、流澄が私の頬に触れた。
そして、

「雨音………大好きだよ…雨音が嫌がってるのわかってるのに…わかってるのに何故かやってしまうんだ………ごめんね…雨音」

流澄が寂しそうな声で呟きながら、私を撫でる。
『なんだ、わかってたんだ。流澄。でも、嫌じゃないよ、むしろ私の生活に流澄がいるのは当たり前な事になったんだよ。』
そう言いたかった。
でも、なんかこの雰囲気で起きるの気まずいな。と思い、流澄がいなくなるのを待つことにした。