「これにて、卒業式を終了いたします。」

教頭先生の卒業式終了の言葉が発せられた。
その途端、今まで奇妙なほどに静まり返っていた体育館がうるさくなった。

私は賑やかなのは好きだけど、正直ここはうるさすぎる。
一刻も早く体育館を抜け出したい私は、早足で廊下へ出た。

「おーい!雨音!一緒に行こうぜ!俺は一分一秒でも雨音といたいんだ((キリッ」
「あー、はいはい。今すぐその口閉じようかー。そんで、窓から落ちて雪にダイブしようか。」

今は春。
でも少し寒く雪が残る時期で、コートを着て体育館へ行ってもまだちょっと寒いくらいだ。
そんなくっそ寒い廊下で、私につきまとうストーカー流澄が話しかけてきた。
私が移動する時、流澄がついてくるのにはもうなれた。
そして、こんな会話は日常茶飯事だ。