「裕也!早く出発して!」
「ああ!」
裕也は猛スピードで車を発進させた。
それから10分ほどして病院に着いた。
しずくさんは今分娩台で頑張っているらしく、まだ会えないとのことだった。
みなみさんはしずくさんの横について励ましていたらしいがうるさいと追い出されたらしい。
「つぼみに父さん!母さんまで!」
「2人目の孫が生まれると聞いて急いで駆けつけたんだ。お前なぜわしらに一言も無いんだ!」
おじい様はみなみさんに怒鳴ったかと思うと
唐突に泣き始めた。
「父さん!?」
みなみさんはおじい様の泣いている姿を見たのは初めてらしくすごく驚いていた。
「あなた、泣かないでください。」
おばあ様が優しそうな笑みを浮かべておじい様を諭していた。
「これからが大変なんだから。みなみ、あなたが奥さんを支えてあげるのよ。」
「ああ!わかってる。それから名前は父さんと母さんに決めてほしいなって話してたんだ。俺達もまだ男か女かは知らないけど。」
「そうか!もし男なら燈真トウマ、女なら凪咲ナギサでどうだ?」
「いい名前だけどどうして?」
「燈真はまことのともしび。つまり真実を見失わずに見つけ出すということだ。凪咲は極道の孫だが、平和に育って欲しいという願いを込めて考えた。」

