「今日から裕也さんにはこの家に住んでもらう。」
おじい様はそう言ってまたご飯を食べだした。
皆がご飯を食べ終わってから私の部屋の隣に裕也さんを案内した。
「ここが、裕也さんの部屋になったらしいです。私の部屋は隣なので何かあったら呼んでください。」
「俺の部屋に来い。」
私は裕也さんの口調が変わったことに驚きつつも頷いた。
「わかりました。」
私が裕也さんの後に続いて部屋に入ると裕也さんは部屋の鍵を閉め、私に壁ドンをしてきた。
「どうしたんですか?」
「俺の口調が変わったことに驚いたか?」
「はい。」
私がそう言うと裕也さんは少し微笑み、
「そうか。」
そう言った。
「これが俺の本当の性格だ。俺はお前に惚れてる。これから俺のことは呼び捨てにしてくれ。あと、敬語もなしだ。わかったな?」
「はい...うん、わかった。」
「いい子だ。」
裕也さ...裕也は私を抱きしめた。
裕也、見た目は細いけど鍛えてるんだな。
裕也の分厚い胸板に抱かれていると気分が落ち着く。
私は無意識に裕也の背中に手を回していた。
そのまま5分ほど経ち、裕也はやっとはなしてくれた。
「風呂はどこにあるんだ?」
「この部屋にあります。もともとお風呂がついてる部屋だったので。」
「また敬語になってるぞ。」
「すいませ...ごめん。」
私は裕也が離れたことに少し寂しさを感じたまま、お風呂を指差し裕也の部屋から出た。
私、どうして寂しいと思ったのかな?
まあ、いいや。私もお風呂に入ろう。