「つぼ...み...つぼみ!」
いい気分で眠っていたのに、誰かの声で目を覚ましてしまった。
「つぼみ...お昼。ご飯。」
どうやら私を起こしたのは廉だったようだ。
「廉。おはよう。もうそんな時間?」
「うん。千寿が...屋上に来いって...言ってた。」
「わかった。お弁当持って行く。」
私は廉と一緒に教室を出て、屋上へ向かった。
屋上へ着くと、幹部はもう全員いたようで集まっていないのは私と廉だけだった。
「おい!おせぇぞ!二人とも!腹減って死にそうだぜ!」
そう言ったのはスポーツマンタイプの直人だった。
「ごめんね。寝てたから。」
私がそう言うと直人は
「まあ、仕方ねぇか。今回は許してやるからはやくこっちに来いって!」
直人は笑顔でそう言った。
私はふと直人の隣に見慣れない顔の二人がいることに気付いた。
「えーっと、そちらさんは?」
「ん?あぁ、こいつらは次期総長の新田康_ニッタヤスシ_と次期副総長の吉本正孝_ヨシモトマサタカ_だ。仲良くしてやれ。」
伊川先輩がそう言うと、二人は私にあいさつをした。
「姫、よろしくお願いします。新田と呼んでください。ちなみに一年です。」
「同じく一年です。よろしくお願いします。俺のことは吉本でも正孝でも好きな方で呼んでくださって結構です。」
二人はそう言って会釈をした。
「うん。よろしくお願いします。」
私も二人に会釈をした。
この二人からは幹部にまでは及ばないけど威圧感というかオーラがある。
きっと、この子たちはもっと強くなれる。
「二人とも、頑張ってね。」
私はそう言ってお弁当のふたを開けた。
それからはみんなで雑談をしてお昼休みを過ごしている。
新田君と正孝君ともとりあえず、いい関係を保てている。
唐突に伊川先輩が黒羽の話をし始めた。
「黒羽のことは紫蘭に調べてもらっている最中だ。だが何一つ情報が出てこない。あいつにもやってもらっているが、いまだ何も出てきていない。」
伊川先輩は深刻な顔をしてみんなにそう告げた。

