それから伊川先輩のバイクに乗って緋向の倉庫に行った。

「退院おめでとうございます。」

倉庫に入ってすぐ影乃先輩に言われた。

「ありがとうございます。」

「退院してすぐで申し訳ないんですが、今から緋向の下っ端たちにあいさつしてもらってもよろしいですか?」

「わかりました。」

私はそう言って伊川先輩に持ってもらっていた鞄を受け取り、床に置いた。

「もうあいさつしてもよろしいですか?」

「ちょっと待ってください。同盟を組んでいる族がまだ来ていなくて。」

「そうですか。わかりました。あと何分で着くかわかりますか?」

「大体10分ほどです。」

影乃先輩はそう言って下っ端の連中を集めに行った。

それから10分ピッタリに同盟を組んでいるらしい族が倉庫に入ってきた。

「始めましょうか。」

影乃先輩はそう言って倉庫にいる全員を黙らせた。