幸せになりたい






三年生のフロアにつくとまわりにいた三年生たちがジロジロと見てきた。

私はお構いなしに歩いていくと、3年S組の前に着いた。

「では、私はこれで。」

そう言い歩き出そうとしたところで女子の黄色い声とやらが聞こえてきた。

「おいつぼみ、ここで何をしてるんだ?」

女子の真ん中にいた伊川先輩が私を見て言った。

「案内です。」

私はそう言って、海人さんを見た。

「そうか...ん?海人じゃないか。お前いつ来たんだ?」

「昨日だ。案内してもらった。」

海人さんはなぜか伊川先輩と親しく話していた。もしかして仲間と言っていたのは伊川先輩の事だったのかな?

「あの、すいません。海人さんは伊川先輩のことを知ってるんですか?」

私はそう言って海人さんを見た。

「ああ、言っていた仲間の1人だ。」

海人さんはそう言って伊川先輩を見た。

「昨日いなかった緋向の副総長だ。」

伊川先輩はそう言ってなあ?と影乃先輩を見た。

「はい。そうです。」

影乃先輩がそう言った時に、私はたくさんの視線に気づいた。
三年生の先輩方たちが私を睨んでいた。

その視線に気がついた伊川先輩は、大きな声で

「言い忘れていたが、こいつは俺たち緋向の姫だ!」

そう言った。私を睨んでいた先輩方はみんな口をポカーンと開けて不細工な顔をしていた。

「ちょ、ちょっと待て!
いつ姫なんか決めたんだよ。俺がいない間に勝手なことしてんじゃねぇぞ。」

海人さんが珍しく焦ったようにそう言った。

「こいつは今まで見てきた女とは違う。俺たちに媚を売るところが、逆に遠ざけようとしてきた。俺以外の幹部に喧嘩で勝って取引したんだ。もし、つぼみが全員に勝ったら俺たちはもう関わらない、だが緋向のうちの誰か1人にでも負ければこいつは緋向に入るとな。で、俺が勝った。」

伊川先輩は異論は認めないと言うように教室に入っていった。