幸せになりたい






「こちらです。」

そう言って私の部屋の隣にある、今は誰にも使われていない部屋に案内した。

「ありがとう。」

海人さんはそう言って、部屋に入っていった。

海人さんは無愛想だけど、しっかり感謝の気持ちを伝えてくれるひとなんだな。

それから私はご飯ができるまで自分の部屋で宿題をした。

宿題が終わったころに、ちょうどお母さんが下からごはんよーと叫んでいた。

私は後片付けをしてから、降りて行った。

私が下に降りて行ったときにはもう海人さんとお母さんが席についていた。

「宿題してたら遅くなっちゃって。ごめんなさい。」

「いいのよ。宿題なんて懐かしいわね。私も中学二年生まではしっかりやったわ。」

「中学三年生からはやってないの?」

私がそう言うとお母さんは苦笑いして言った。

「ええ。そのころから私、いわゆる不良になっちゃって。高校二年生になってから暴走族に入ったというより姫になったのよ。そんなことはいいから食べましょ。」

お母さんはそう言ってご飯を食べ始めた。