幸せになりたい






リビングに行くとそこには父さんと知らない男の人がいた。

「ただいま、つぼみ。」

父さんが私を見て微笑みながら言ったことに呆然としながら言葉を返した。

「お帰りなさい。」

私は父さんから視線を外して、父さんの隣にいる男の人を見ていたら視線が合ってしまった。

伊川先輩とはタイプが違うがきれいな人だなと思った。

「どうして、この子と一緒に帰ってきたの?」

お母さんは不思議そうな顔をして父さんに聞いていた。

「家の前にいて、誰だと思って声をかけたところ海人くんだったんだ。だから一緒に入ってきた。」

父さんはそう言ってお母さんの隣に座り、私と海人さんが自己紹介をすることになった。

「はじめまして、つぼみです。」

私がそう言うと、海人さんも続けて

「信条海人です。よろしく。」

彼がそう言ったあと、父さんが

「海人くんは高校三年生だ。これからは海人くんも安元を名乗ってもらう。これからはお前と同じ高校に通うことになる。道案内はつぼみがしなさい。」

そう言ってお母さんが作ったクッキーを一枚食べて、仕事の準備をしにいった。

「俺の部屋は?」

海人さんがお母さんにそう話しかけていた。

「つぼみちゃんの部屋の隣よ。つぼみちゃん案内してあげて。」

お母さんが私にそう言い、ご飯を作るわ、そう言ってクッキーをキッチンに持っていった。

「海人さん、こっちです。」

私はそう言うと、先に立ち上がって階段に向かっていった。

「海人さんは、高校三年生なんですね。私は二年生です。」

そう言って階段を踏み外さないようにしっかりとした足取りで進んでいった。

「ああ。」

海人さんはそう無愛想に言って、黙々と私の後ろを歩いていた。