「あ、あの!
ありがとうございました!!」

娘が私に頭を下げた

「頭を下げてもらうほどのことはしてませんよ」

私がそういうと娘が少し頬を染めて

「私、あなたみたいな“男性”と出会うことを夢見てたんです!!」

私は苦笑いをするしかなかった

私の今の姿は大きい笠をかぶり、逃げやすいように袴を着ている。だからだろう

「さあさあ、団子を食べってください!」

「いや、先を急ぐので……」

私が何とか断わろとがんばっていると

「ごめんね、よっちゃんこの子借りてっていい?」

後ろから声をかけられた