ー放課後・教室にてー

「バイバイ!またね〜」

クラスメート達が全員帰って、私も帰ろうとしたら、教室のドアが開き、明先輩がやって来た。

「あ、明先輩。今帰り?」

「ああ。その、秋」

明先輩は照れているようだった

「はい?」

私は先輩の顔を見た

「その、大翔が初恋って本当か?」

「え?えっと…本当です。」

私は、顔を下に向けて頷いた。

「俺が初恋じゃ無かったんだ。」

「え?」

先輩は少し拗ねたように顔を逸らした

『あれ?コレって?』

「先輩、もしかして、それって、ヤキモチですか?」

先輩に訪ねると先輩は耳まで赤くして

「ああ。そうだよ!悪いか!本当は俺が秋の初恋でありたかったの‼︎」

先輩は何時も感情を露わにするような人では無かった
でも、今は私にヤキモチを妬いてる

「先輩、可愛い」

笑いながらそう呟くと、

「なっ、男に可愛いとか言うな‼︎それにいい加減その先輩は止めろ‼︎」

「え?」

「明って呼んで」

私は顔を熱くなるのを感じて

「あ、明」

小さくそう呟くと、

「えっ?何?聞こえない」