「秋、俺アメリカに留学する事にした。アメリカにバスケの天才コーチって言われてる人のとこで修行て来る。」

「....どうして?」

「えっ?」

目から涙が溢れ出る。

『泣くな、泣くな』

必死に自分に言い聞かせる

「どうして、私に相談しないで決めちゃうの?大翔はいつもそう。相談って言うけど、大翔は私にもルリにも翼君にすら本当の事を言わない。壁を作るのは止めてよ。いい加減、心開いてよ。いつまであの事引きずるつもり⁈」

もう涙が止まらなかった

「秋...ごめん。まだあれについては立ち直れそうにない。バスケは前から決めてた事だ。父さんのためにも…」

大翔は悲しそうな顔をしながら言う。
そこに翼君が言ってきた。

「ちょっと待って。あの事って何?」

翼君が不思議そうに話す

「それはな「待って大翔。話していいの?」


大翔は笑って、

「いい。さっきので皆に壁作るのは止めだ。」

「うん」

大翔は真剣な顔をして言った

「俺、3年前に両親なくしてんだ」