「ねぇ秋、西城君かっこよくない?」


「そうだね。お兄さんのほうもかっこ良かったよ~」


「えっ、お兄さんに会ったことあるの?」


「うん、さっき保健室でね。」


「いいなぁ~。私も会ってみたい。」


何て話をしていたら、私の番になった。


「中川 秋です!父の転勤で引っ越してきたばっかりで、分からないことが多いので、色々教えてください‼︎一年間宜しくお願いします‼」


そして次の人に回してイスに座った瞬間、私はびっくりした。


聞き慣れた甘く低音の声が後ろから聞こえてきた。


「錦織大翔です。秋とは幼なじみです。宜しくお願いします。」


「大翔っっ!何でここにいるの‼」


「秋追っかけてきた。お前に言ってないことがある。喧嘩したまんまは嫌だし、伝えてないことも沢山あった。だから推薦断ってこの高校の3次試験に申し込みしたんだ。」



「何で?意味わかんない。普通にLINEしてくれれば、こっちから行ったのに。」

大翔は真面目な顔つきで私に告げた。

「ヤダ。秋と小さい頃からずっと一緒なんだ!いきなり離れて暮らすなんて嫌だ!俺はずっとお前が好きだったんだよ‼」

驚きとドキドキで胸が一杯になった。


いきなりの大翔からの告白に私は唖然としてしまった。