秋が席を立った瞬間、自分でも何を思ったのか、秋の腕を掴んでいた

「明先輩?」

俺はそのまま腕を引っ張り、秋を自分の膝の上に乗せ、顔を近づけた

唇が後、数センチでつきそうになった瞬間、秋の顔を見た瞬間、我にかえった

俺は誤魔化すように秋の頭をわしゃわしゃと少し乱暴に撫で

「今日はありがとな!」

と必死に笑顔を作った

秋はまた少し文句を言いながら病室を出て行った

「あぶねー」

俺は顔を手で塞ぎながら呟いた

まさか俺はこの時、秋とあんな風になるなんて知る由もなかった