彼女は美佳に物凄く似ていた。


美佳が戻って来たのかと思ったが、声を聞いた瞬間美佳ではないことに気が付いた。

思わずベットに引き込んだ

「あんた誰?新入生?」


俺はそう聞いたのに、彼女は俺を見てびっくりした顔をしていた。


俺は彼女に聞き直した。


「誰だって聞いてんだけど。」


「あっ、1年A組中川秋ですっ!」

適当な理由を付けて、彼女を問いただす

「中川秋?あっそう。何で窓閉めたの?俺暑いから開けてたんだけど」


聞いたことのない名前だな?新入生のリストは全部確認したはずなんだが?

それにしても美佳に似てるな

髪の柔らかさとか香りとか寝癖つけて、ベスト前と後が逆で、米粒がついてるとことか...

ん?

もう一度彼女の姿をマジマジと見つめる

ぶっ

思わず笑い声が漏れた

「あ、あの」

彼女の問い掛けにも気付かずに笑い続ける

「えっ、えっと」

彼女は更に戸惑いの声を上げる

その姿に俺はもう限界を越えていた

「あーもうダメ。あんた面白すぎ。」

ずっと笑い続ける俺に彼女は少し頬を膨らませる

「ちょっと失礼じゃないですか?」

俺は笑いながら謝り鏡を見るように伝えると、

「◎△$♪×¥●&%#?」

と声にならない声を上げる

その姿にまた笑いが止まらなかった



「2年C組の西城明だ。宜しくな」

そう言うと彼女は照れた様にはにかみながら

「宜しくおねがいします」

その姿に俺はまた笑いそうになる

笑いを堪えて、

「じゃあな〜秋」

そう伝え、保健室を出た

扉を閉じて、数歩、歩いてた所で思い出し笑いをしてしまう

そして小さく呟くのだった

「おもしれぇ子見つけた。」