結局、急性アルコール中毒で、救急搬送者が3人出た。


いずれも軽症で済んだようだが。


疲れて帰ると、食事らしいものが用意されていた。


川で採れた魚、野草、木の実。


いかにも熊ならではの発想だ。


魚は生だったが、焼けば食べられなくはなさそうだ。


「……遅かったやんけ」


部屋の隅でふて腐れているクマオ。


「かっ、歓迎会で、ほら」


「…酒臭い」


「…ごめん」


なぜ、何に謝っているのか、よくわからなかった。


「痛かったよね?ごめんね?」


「あと、どんくらい人間でいれるんか、わからんのに」


泣きそうになる。


「戻ったら、かなめと、一緒におられへんのか?」


ずきん、


となった。