ピュア恋

「ご、ごめんなさい!」

な、なんでこんなことになったの?

パニックになりながらも、とりあえず守川風から離れた。

「お前が急に飛び出してきたから、ぶつかったんだろ。」

私の心の声がわかったのかな‥‥。

「それは、その、ごめんなさい。」

昨日から守川風に会いすぎだよ‥‥。

「奈緒、遅刻する!行こう!」

教室から少し離れたところで、寧々の声が聞こえた。

そうだった!このままだと、確実に遅刻しちゃう。

「本当にごめんなさい!悪気は全くありません。さようなら。」

一気にまくしたてて、その場を去った。

「おい!」

後ろから声が聞こえたけど、聞こえない振りをしよう。