私は、メンクイではないので興味はなかったけど名前ぐらいは知っていた。

「これ以上、この子になんかするなら警察呼んでもいい?」

それを聞いた途端、男子生徒達は慌てだした。

「行こうぜ。」

私の手を掴んでいた男子生徒が声をかけると、3人ともあっという間に去っていった。

守川風の方を見ると、なにも言わずに帰ろうとしている。

「ちょ、ちょっと待って!助けてくれてありがとう!」

呼び止めてお礼を言うと、守川風はゆっくり振り向いた。

「別に。」

そ、それだけ?
もう少し、なんか言うことはないの‥‥。

守川風は噂通りの無愛想だった。