ピュア恋

「あのさ、人の話しを少しは聞けば?これ、落としてた。」

守川風の手には、私の学生証があった。

「えっ?もしかして、これを渡すために私を呼んだの?」

「そうだけど。」

そ、そんな、じゃあ私勘違いしてたんだ‥‥。

は、恥ずかしい。

「あ、ありがとう。私、てっきり怒ってるのかと思って……。」

あっ、口が滑った‥‥。

また、余計なこと言っちゃった。

「は?じゃあ、わざわざ怒りに来たと思ったの?」

「ま、まぁ‥‥。」

—クスッ

えっ?

「お前って、おもしろいやつだな。これからよろしく。」